「50代から投資なんて、もう遅いのでは?」
私も5年前、まったく同じ言葉で検索していました。52歳、投資経験ゼロ。銀行預金と会社の財形貯蓄しか知らない、ごく普通の会社員でした。
あれから5年。結論から言うと、遅くありませんでした。この記事では、私の5年目のリアルな数字(実額)と、途中の暴落で何を考えたか、そして50代が「本当に遅い」たった一つの投資について書きます。
結論:50代からの投資は遅くない(ただし条件つき)
先に結論です。50代からの投資は遅くありません。理由は2つあります。
1つめは、運用期間は「定年まで」ではなく「人生の終わりまで」だからです。52歳で始めた私の場合、90歳まで生きるとすれば運用期間はまだ38年あります。「あと10年しかない」は、60歳で運用をやめる前提の計算です。実際には、増やしながら使う期間まで含めれば、50代スタートでも十分に長期投資ができます。
2つめは、50代には若い世代にはない元手があるからです。投資のリターンは「利回り×元本×時間」で決まります。時間が短い分は、コツコツ積み上げてきた元本がカバーしてくれます。
ただし条件があります。それは「50代がやってはいけない投資」を避けること。これは記事の後半でお話しします。
52歳で投資を始めた私の、5年目のリアルな数字
始めたきっかけは「財形貯蓄の廃止」でした
私が投資を始めたのは、自分の意志というより、半分は成り行きでした。
勤めている会社には財形貯蓄や財形年金の制度があり、20年以上コツコツ積み立てていました。ところがある日、その制度が見直しで廃止に。口座はすべて解約され、20年分の積立金がまとまった額で普通預金に振り込まれたのです。
「このお金、どうしよう……」
通帳の残高を眺めながら、途方に暮れたのを覚えています。銀行に置いておいても利息はほぼゼロ。それに特に当面は使う予定のないお金。。。そこで、当時よく耳にするようになっていた「投資信託」を、雑誌やYouTubeで調べ始めました。これが私の投資の入り口です。
まずは月33,333円のつみたてNISAから
まとまったお金があったとはいえ、いきなり大金を投じる勇気はありませんでした。最初の一歩は、2021年2月、当時のつみたてNISAの年間40万円の枠いっぱい、月33,333円の投資信託の積立です。
月33,333円。銀行預金にはない値動きに最初はドキドキしましたが、上がったり下がったりを繰り返しながら、評価額は着実に育っていきました。
「これなら大丈夫そうだ」——数ヶ月続けて値動きに慣れたころ、普通預金で眠っているまとまったお金がもったいなく思えてきました。そこで2021年12月から、特定口座で米国ETFを月50万円ずつ購入する設定をしました。この定期購入は1年ほどでストップしましたが、このとき買ったETFが、いま大きな評価益の土台になっています。
さらに2年ほど前からは、日本の高配当株にも投資を始め、配当金というインカムも受け取るようになりました。
米国ETFからも配当金が受け取れますが、この配当金が投資を楽しく続けるモチベーションになっています。
5年目の数字:資産7,000万円超・評価益は約2,700万円
そして5年目の現在。私の金融資産は7,000万円を超え、うち評価益は約2,700万円になりました。
もちろん、この間の上昇相場や円安の追い風が大きいのは事実です。それでも、5年で+50%以上という数字は、銀行預金では絶対にありえませんでした。もしあのお金を普通預金に寝かせたままだったら——と考えると、正直ぞっとします。
毎日100万円ずつ減った時期もありました
いいことばかりではありません。トランプショックのときは、前日比で50万円、100万円と、毎日のように評価額が溶けていく日が続きました。
通帳の数字しか知らなかった5年前の私なら、耐えられずに全部売っていたかもしれません。でもこのとき私を支えたのは、たった一つの事実でした。
「これは、今使うお金ではない」
生活費は別に確保してある。このお金を使うのは何年も先。そう考えると、下がっている今はむしろ「欲しかった株を安く買えるチャンス」に見えてきました。実際、ウォッチしていた日本の高配当株の候補銘柄を、この下落局面で買い増ししています。その後の回復で、この判断は結果的に正解でした。
暴落は怖い。でも「いつ使うお金か」さえ決まっていれば、怖さの質が変わります。これは50代で始めた私が、身をもって学んだことです。
「50代からでは遅い」と感じる3つの誤解
誤解①「複利の効果には20年必要」
複利は長いほど効くのは事実ですが、10年でも十分に効きます。たとえば1,000万円を年利5%で運用すると、10年後には約1,630万円。何もしなければ1,000万円のままです。差額630万円は、50代の10年でも手が届く数字です。
誤解②「大金がないと意味がない」
私自身、最初は月33,333円からでした。月1万円でも、年利5%で10年積み立てれば約155万円(元本120万円)。金額の大小より、値動きに慣れて「続けられる自分」を作ることのほうが、最初の1年はずっと大事です。
誤解③「暴落したら取り返す時間がない」
これが50代の一番の恐怖だと思います。答えはシンプルで、当面使うお金を投資に入れないこと。生活費の1〜2年分を現預金で確保しておけば、暴落時に売る必要がそもそもありません。私がトランプショックを乗り切れたのも、この一点に尽きます。
50代が「本当に遅い」のは、この投資だけ
ここまで「遅くない」と書いてきましたが、一つだけ、50代には本当に遅い投資があります。
それは「一発逆転を狙う投資」です。
レバレッジをかけた取引、一つの銘柄への集中投資、よくわからないまま乗る儲け話。これらで失敗したとき、50代には取り返すための「稼ぐ時間」が足りません。20代なら給料で埋め直せる損失も、50代には致命傷になりえます。
遅いのは投資そのものではなく、失敗したあとのリスクの取り直しです。だからこそ50代の投資は、地味で、分散されていて、時間を味方につけるやり方一択だと私は考えています。
52歳の私が実際にやった、始め方3ステップ
ステップ①:生活防衛資金を分ける
まず、生活費の1〜2年分を普通預金に残しました。これは投資に絶対に回さないお金です。この仕切りがあるだけで、暴落時のメンタルがまるで違います。
ステップ②:NISA口座を開く
次に証券口座(NISA口座)の開設です。私はネット証券を使っています。手数料が安く、月数万円の積立でもコストがほぼかからないからです。
口座開設は思っていたよりずっと簡単で、スマホと本人確認書類があれば自宅で完結しました。具体的な手順は、スクリーンショット付きで別記事にまとめています。
→ 【画像つき】50代でもできた証券口座の開き方
ステップ③:「インデックス+高配当株」の配分を決める
私の場合は、コアをインデックス型の投資信託と米国ETF、サテライトを日本の高配当株にしています。インデックスで資産全体を育てながら、高配当株の配当金で「投資の成果を今の生活でも実感できる」形にする。50代には、この「増やす+受け取る」の組み合わせが心地よいと感じています。
まとめ:遅いかどうかは「始めた日」から決まる
52歳・投資経験ゼロで始めた私の5年目は、資産7,000万円超、評価益約2,700万円という結果になりました。相場環境に恵まれた部分はありますが、確かなことが一つあります。
5年前に「もう遅い」とあきらめていたら、この数字はゼロだったということです。
投資に「早すぎる」はあっても、「遅すぎる」は(一発逆転を狙わない限り)ありません。遅いかどうかを決めるのは年齢ではなく、始めた日です。私は「先送りしない」と決めて始めました。その最初の一歩が、証券口座の開設でした。
→ 【画像つき】50代でもできた証券口座の開き方

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